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(1)PMC船の仕様
今回施工に用いたプレミックス船は、推進器及び舵を持たない非白航船である。(図−4参照)
船体の上甲板上右舷中央部に固定式大型パワーショベル1基を装備し、土運船より浚渫土砂をすくい上げる。揚土された土砂は混練機に送られ、セメントミルクプラントから供給されるセメントスラリーと混合される。圧送機に送られたプレミックス粘性土は、上甲板上圧送パイプからフレキシブルホースタワーを経由して、フレキシブルホースより海底面へ吐出される。

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Fig.4 Specification and Dimension of PMC Barge

(2)施工管理システムの仕様
PMC打設時の出来形計測は、施工管理上リアルタイムに行う必要があるため、打設地点が確認できる〔位置管理システム〕と天端島及び層厚が計測できる〔測深システム〕によって構成し、ディスプレイ上でビジュアルに施工管理を行うものである。(図−5,6参照)
打設管の位置(座標:X,Y,Z)は、陸上に設置した自動追尾型光波測距測角機侵(ジオジメーター140T)で打設櫓上部に設置した反射プリズムを規準・測定すると同時に、ジャイロコンパス(GY700)及び船体傾斜計を用いて本船の平面位置を求める。打設時の打上がりは、船底に取り付けられた海底探知ソナー(FURUNO BPS-20)のデータと[位置管理システム]から得られる位置情報(ソナー位置及び方位)をもとに演算処理して求められる。
?位置管理システム
自動追尾型光波測距測角機とジャイロコンパス、船体傾斜計を用いて本船の平面位置を求めCRT画面上に表示すると共に「測深システム」へ出力する。また、「測深システム」から得られる測深情報とパイプ深度計から得られるパイプ深度情報を基に船向きの断面表示を行う。
?測深システム
測深システムは、船底に取り付けられた海底地形探知ソナーにより行う。測深システムには、「位置管理システム」から得られる位置情報をもとに地盤深度を計測し、計測結果を「位置管理システム」へ出力する。

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Fig.5 Image of Construction-managing System

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Fig.6 Construction-managing System Chart

 

 

 

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